終 
わ 
り 
の 
始 
ま 
り 
元より多くのものを望んではいけない人間だった。大切なものはたったひとつだけ。代わりにそのひとつは少年のすべてだった。生きる意味だった。彼女さえいれば他にはなにもいらなかった。

いらなかった筈だった。

何時からそこにあったのだろう。陽だまりのような金色。大きな手は最初から最後までずっとずうっと差し出されていた。どれだけ少年が振り払ってみても力一杯傷つけてみても、何度も、何度も何度も何度も、厭きることなく。







(20070324)











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