自慢じゃないが自分と同等、あるいは自分よりも強い存在には そう出会うことが無い。ましてや女で、となると今までに出会 ったことすらなかった。

右へ左へ振りかざされる傘を避けていく。下手な刀よりもずっと 殺傷力のあるその傘に当たるのは御免こうむりたいので、普段よ りも慎重に。見えた一瞬の隙。刀を振りかざす。神楽がひょいっと飛び上がった。かと思うと、俺の背中が次の瞬間地面に叩きつけられていた。
どぉん、と耳元で破裂音。真横にめり込む弾丸。
 ―――なんとまぁおっかねぇ女だ。
神楽は傘の先端から立つ煙をふっと吹くと、にやりと笑って俺の顔を覗き込んだ。

「私の勝ちネ」

俺も負けじと笑みを返す。そりゃあだって、負けっぱなしというわけにはいかない。

「そいつはどうだろうなァ」

あの馬鹿力の持ち主だなんて到底思えない細腕を目一杯引き寄せて、それから。

「…ちょっ…何するアルか…!」


一人ジェンガ




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